上昇トレンドを続けている米国株への注目が高まっています。投資パフォーマンスや株主還元という点を見ても米国株には日本株とは違った魅力があります。「米国株を買いたいが、どうしたらいいのかわからない」という方は少なくないと思いますが、米国株に投資する際は、投資信託で投資することがおすすめです。
ここでは、米国株の魅力や投資信託がおすすめの理由、買い方のポイントなどをまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
米国株の魅力
日本人の個人投資家の多くは国内株(日本株)にのみ投資を行っているケースが多いです。確かに投資経験が乏しいと、米国株などの外国株は敬遠されがちです。しかし、米国は日本と比べて約7倍の市場規模を持つ圧倒的な経済大国です。ですので、投資を考える際に、米国を投資対象から外す方が不自然なものであると考えられます。ここでは、日本株とは違った米国株の魅力についてご紹介します。
米国株は1株単位から購入することができる
米国株は日本株のように「購入は100株単位から」など単元株制度がありません。1株から購入することができるので、少ない資金で始められるのが魅力です。(※証券会社によっては、「10株以上」、「100万円以上」等、売買単位に制限を設けているところもある)
年4回(3ヶ月に一回)の配当に設定されている企業が多い
日本株は年1回または年2回を配当頻度にしている企業が多いですが、米国では配当頻度も重視しているので年4回という多くのタイミングで配当をもらえます。配当を受け取ることを楽しみにしている投資家にとっては魅力的と言えます。
高配当銘柄が多い
米国株では配当利回り7〜8%を超える魅力的な高配当銘柄が数多く存在します。日本株では3%を超えると高配当と言われているので、大変魅力のある投資対象であることがわかります。米国には日本と比べて巨大な市場や成長基盤などがあり、多くの企業は高い成長率を誇っています。この高配当は、この高い成長性による企業価値と自社株買いなどの株主利益還元といった双方の持続性によって支えられています。
さまざまな買い方があるが投資初心者は投資信託がおすすめ
米国などの海外や国内に限らず株式投資の選択肢を大きく分類すると、「個別株投資」と「投資信託」の二つに分かれます。
個別株投資とは、投資家ご自身が文字通り個別の銘柄を選択し投資する方法です。売買する楽しさを直接味わうことができますが、投資先の企業業績が悪化すると、大きく値動きする可能性があり、株価の下落による損失が大きくなることもあります。
それに対して、投資信託は、運用の専門家が複数の投資家から資金を集めて、株式や債券などの銘柄を選択し運用します。運用の成果は、投資家の持ち分(口数)に応じて還元されます。投資初心者におすすめの資産運用はこちらの投資信託です。
投資信託がおすすめの理由
数ある米国株のなかから銘柄を選んで運用するのは投資初心者にとってハードルが高いと思います。しかし投資信託は、投資家から集めたお金を投資のプロ(ファンドマネジャー等)が運用するので、知識や経験がない投資初心者の方でもリスクを抑えて手軽に資産運用を始めることができます。
主に以下の観点から投資初心者におすすめです。
リスクの分散が可能
投資信託における投資先は1つではありません。投資対象にはさまざまな種類があり、それぞれに分散投資を行う仕組みなので、リスクの軽減につながります。
少額から投資することが可能
投資を始めるには事前にある程度まとまった資金を用意する必要があることが多いですが、投資信託は、複数の投資家たちから集めた資金を資産運用のプロが運用を行う金融商品なので、1万円程度の少額から1円単位で投資することができます。このように、少額から投資できるため、分散投資や積立投資がやりやすいことも大きなメリットです。
時間がない人でも継続しやすい
資産運用のプロが運用を行うので、個別銘柄で運用する場合と比べて、投資に割く時間が少なくて済みます。そのため、値動きに気をとられず仕事などに集中することができます。
投資信託はメリットばかりではありません。以下のようなデメリットがあることも覚えておきましょう。
手数料(コスト)がかかる
投資信託は資産運用のプロが投資を行う仕組みなので、運用管理費用などの手数料(コスト)がかかります。投資信託における利益は、手数料を差し引いた分で考えるようにしましょう。
元本割れするリスクがある
投資信託は元本保証されている定期預金とは異なるので、元本割れする(金融商品の価格が当初購入した金額を下回る)リスクがあります。
投資信託にはアクティブ型とインデックス型がある
投資信託の投資スタイルには、大まかに分けて「インデックス型」と「アクティブ型」があります。
インデックス型
米国のS&P500(米国の代表的な株価指数)、日本の東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価など、あらかじめ定めた目標の指数(インデックス)の値動きに連動した運用成果を目指す方法です。そのため、投資初心者にとってわかりやすいです。
アクティブ型
運用チームやファンドマネジャーによる銘柄選択や資産配分によって、対象指数(ベンチマーク)などを上回る運用成果を目指す方法です。アクティブ運用のほうが、運用のプロによる銘柄の調査・分析を行う分、インデックス運用に比べると管理手数料(信託報酬)などのコストが若干高めです。
対象指数(ベンチマーク)は、目論見書や販売会社のウェブサイト等で確認することができますが、最近のアクティブ型投信では、対象指数(ベンチマーク)を設定しないことが多くなっています。
「インデックス型」と「アクティブ型」はどちらがいい?
市場の平均値と似た動きを目指す「インデックス型」と市場の平均値より良い結果を得ることを目指す「アクティブ型」はどちらがいいのでしょうか。どちらを選ぶかは人ぞれぞれの資産運用の目的や考え方によるところが大きいです。運用コストを安く抑えたい、代表的な指数に連動されるので情報を得やすい、と思う方はインデックス運用を。一方、コストが多少かかってもいいから、指数を上回る運用成果を目指したいという方にはアクティブ運用という選択肢になります。
米国株式投資にはアクティブ型の投資信託がいい
投資スタイルには複数あることをお伝えしましたが、米国株に投資する場合は専門家が厳選した「アクティブ型」の投資信託をおすすめします。
インデックス型は基本的に指数通りの動きをするようになっています。そのため、新型コロナウイルスが米国株市場を含む世界の株式市場に大きな影響を与えたことからもわかるように、予測は立てやすいですが、対象指数の下降局面では指数と連動して下落するのが特徴です。
一方、アクティブ型の場合は、ファンドの運用方針やファンドマネージャーの腕にもよりますが、下落相場ではリスク回避を行います。そのため指数と比べリターンの低下を抑えることが期待できます。そして、アクティブ型はファンドの種類が豊富にあることも特徴です。相場の乱高下を想定しているファンドもあるので、ファンドを厳選し分散投資をすることでアクティブ型でもリスクを抑えた運用が可能です。また、アクティブ型は一般的にインデックス型よりもハイリスク・ハイリターンと言われますが、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)のような専門家によるサポートを受けることでリスクを抑えつつインデックス型を上回るパフォーマンスを期待することができます。
「IFA」を味方につけよう
数多くあるアクティブファンドから、自分の目的に合った納得のファンドを見つけることは非常に困難です。そういうときは、先述したIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談することをおすすめします。IFAは金融機関から独立した立場で資産運用のアドバイスを行う資産運用の専門家です。中立的な立場でファンドを選定して欲しいという投資初心者や自信があまりない方はまずIFAへの相談を第一歩にするのがいいでしょう。
まとめ
これまでご紹介した通り、米国株は非常に魅力のある金融商品であり、投資初心者には投資信託がおすすめです。しかし、どのファンドが自分の投資スタイル(目的)に合っているか、といった判断は投資初心者には難しく、米国株価指数が上昇を続けているとはいえ不安な部分があるかと思います。そういうとき頼れる味方となるのが、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)というナビゲーターです。投資のことでお困りの際は、IFAへ相談してみてはいかがでしょうか。