資産運用

米国株のおすすめスクリーニング条件とは?分析してから銘柄を選ぼう

(写真=tadamichi / PIXTA[ピクスタ])|210907-2

米国株の主な証券取引所はニューヨーク証券取引所とナスダック証券取引所ですが、2021年5月末時点での上場企業数は1,932社(*1)と3,303社(*2)です。このなかから自分に合った米国株を選ぶといっても、ひとつずつ確認していてはいくら時間があっても足りません。そんなときは、スクリーニングを試してみましょう。

ここでは、米国株を効率良く選ぶためのスクリーニングについて解説します。
さらに、おすすめのスクリーニング条件やスクリーニングの注意点・スクリーニングと一緒に使われる分析方法等もご紹介します。
銘柄選びの手間を減らしたい方は、この記事でスクリーニングについて詳しくなりましょう。

*1*2 出典: 野村資本市場研究所「市場の各種推移≪株式市場≫」

スクリーニングとは

スクリーニングは、自分が設定した条件を入力し、該当銘柄を表示させる作業のことです。
いわゆる選別作業です。
ツールによって異なりますが、次のような条件を設定できます。

  • 市場
  • 業種
  • 規模
  • 自己資本利益率(ROE)
  • 株価収益率(PER)
  • 株価純資産倍率(PBR)
  • 配当利回り
  • 時価総額

ひとつひとつの銘柄を手作業で調べていては時間がかかりますが、スクリーニングすれば時間を節約できると考えられます。

スクリーニング機能は証券会社のWEBサイト等で無料提供されていることが多く、気軽に利用できることが特徴です。

米国株のおすすめスクリーニング条件

米国株をスクリーニングする/際は、次の5つの条件で絞り込んでみてください。
ただし、スクリーニング手法は投資家ごとに異なるため、あくまでも目安のひとつとしてください。

  • 自己資本利益率(ROE)
  • 株価収益率(PER)
  • 株価純資産倍率(PBR)
  • 流動比率
  • 営業利益率

自己資本利益率 (ROE)

自己資本利益率(ROE: Return On Equity)は、その企業が自己資本でどのくらい効率的に利益を出せているかがわかる指標です。
企業の収益性判断・株式投資の指標として重視されています。
数字が大きいほど効率性が良いといわれています。

自己資本利益率 (ROE)を算出する計算式

当期純利益÷自己資本×100=自己資本利益率(ROE)

一般的に10%以上が優良企業の目安とされています。
ただし、負債が多いと数字が大きくなる傾向のある指標ですので、財務状況も加味した分析が必要です。

株価収益率(PER)

株価収益率(PER:Price Earning Ratio)は、1株あたりの純利益(EPS:Earning Per Share)から見て株価が割安か、割高かを判断する指標です。

株価収益率(PER)を算出する計算式

株価÷1株あたりの純利益(EPS)=株価収益率(PER)

15倍が割安・割高を判断する境といわれることが多くなっています。
ただし、業種によって傾向が違うため、異業種間で比較する際は注意が必要です。

株価純資産倍率(PBR)

株価純資産倍率(PBR:Price Book-value Ratio)は、1株あたりの純資産(BPS:Book-value Per Share)から見て株価が割安か、割高かを判断する指標です。

株価純資産倍率(PBR)を算出する計算式

株価÷1株あたりの純資産(BPS)=株価純資産倍率(PBR)

一般的に1倍を大きく上回るようなら割高、1倍を下回る場合は割安といわれています。

流動比率

流動比率は、流動資産と流動負債の比率から、短期的な負債に対する企業の支払い能力を見る指標です。
流動資産とは、1年以内に現金化できる資産のことで、流動負債とは、1年以内に返済すべき負債のことです。

流動比率を算出する計算式

流動資産÷流動負債×100=流動比率

一般的に200%以上あるのが望ましいとされています。

営業利益率

営業利益率は、本業による収益力の高さを測る指標です。
数字が大きいほど本業の収益力が高いと判断されます。

営業利益率を算出する計算式

営業利益÷売上高×100=営業利益率

多くの業界では5%あれば優良企業といわれています。

スクリーニングの注意点

スクリーニングはあくまでも銘柄の選別作業です。
スクリーニングが完了してからが銘柄選びの本番です。

それにスクリーニングによって絞り込まれた銘柄が必ず良い銘柄とは限りません。
スクリーニング後は、選別された銘柄の詳細を分析することが重要です。

チャートや業績、企業の公式サイト等をチェックしましょう。

ちなみにチャートでは株価の流れがわかります。
株価の流れには、

  1. 上昇
  2. 横ばい
  3. 下降

の3種類があり、流れに応じた投資判断が求められます。

スクリーニングと一緒に使われる分析方法

次は、投資家の間でよく使われている分析方法を2つご紹介します。
分析方法も覚えて、利益が出せそうな銘柄を早く見つけられるようになりましょう。

  1. テクニカル分析
  2. ファンダメンタル分析

テクニカル分析

テクニカル分析は、過去の株価水準や値動きのサイクルに注目して、今後の株価を予測する方法です。主にチャートを利用します。

チャートは価格や時間軸を変更できるため、視覚的に判断しやすいことが特徴です。
また、経済情報に詳しくなくても問題ない、といったメリットもあります。

ただし、過去に似たような値動きのサイクルがあっても、将来も必ず同じになるとは限りません。また、テクニカル分析は株価に影響をあたえるようなニュースなど、急な出来事には対応しにくい点にも注意する必要があります。

ファンダメンタル分析

ファンダメンタル分析は、景気動向や金融政策・政治・業績などに注目して株価を予測する方法です。分析から得られた理論上の株価に対して、現在の株価が割高か割安かどうかを判断します。

多くの情報や経済的および財務的知識が必要となるため、労力がかかることが特徴です。

しかし、短期的な値動きに影響されにくいことや、相場が変動しそうなタイミングを事前に把握しやすいといったメリットがあります。

スクリーニングや分析が苦手な方には投資信託

【投資信託】新商品のご案内

(写真=makaron / PIXTA[ピクスタ])|210907-2

投資初心者にとって、スクリーニングや分析作業を難しく感じる場合もあるでしょう。
より手軽に米国株に投資するには、投資信託を利用するのもひとつの方法です。

そこで次は、投資信託の4つの特徴を見ていきましょう。

  1. 組入銘柄の分析は専門家が代行
  2. 分散投資効果で変動リスクを軽減
  3. 取引回数は1日1回
  4. IFAに相談すればもっと手軽に

組入銘柄の分析は専門家が代行

投資信託は1銘柄に複数の資産や銘柄が組み込まれている金融商品です。
なかには米国株が組み入れられている投資信託も存在します。

組入銘柄の分析や選定・組入比率の変更などはファンドマネージャーと呼ばれる専門家が行います。

運用もファンドマネージャーが代行してくれるため、投資信託なら株式投資の難しい部分を専門家にお任せしながら米国株へ投資できるのです。

また、投資信託にはファンドマネージャーのほか、アナリストやエコノミスト等、複数の専門家が関わっていることも特徴です。

分散投資効果で変動リスクを軽減

投資信託には複数資産・銘柄が組み入れられているため、分散投資効果が期待できることも特徴です。

1つの株式に集中投資していると、値下がりした場合に大きな損失を出すかもしれません。
また、企業が倒産すれば保有している株式は価値を失ってしまいます。

しかし投資信託なら、仮に組入銘柄のひとつが値下がりしても、ほかに複数の組入銘柄があるため、価格変動リスクを分散させられる可能性があるのです。

また、個別株をいくつも購入して分散投資するのは、費用面や運用面の負担が大きくなると考えられます。
しかし、投資信託は1銘柄に投資するだけでも分散投資効果が期待できるため、費用面や運用面、両方のメリットを得られる可能性もあります

取引回数は1日1回

株式は証券取引所の取引時間内ならいつでも取引できます。
しかし、投資信託は1日1回更新される基準価額で取引されるため、取引回数も1日1回です。

よって、投資信託は株式のように相場を気にし続ける必要が基本ありません。

株式は常に相場が変動するため、人によっては気になって仕事が手に付かなくなる可能性もあります。そういった負担を軽減できるのも、投資信託の魅力といえるでしょう。

ただし、基準価額の高低だけで投資信託の良し悪しを判断することはできないため、この点は注意してください。

IFAに相談すればもっと手軽に

どの投資信託が自分の投資目的に合っているのか悩む場合は、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に銘柄選びを相談してみましょう。
IFAは、独立した立場を活かしてあなたの資産運用をサポートしてくれます。

IFAに相談すれば、銘柄選びはもちろん、運用方法についてもアドバイスが受けられます。
投資信託でより手軽に米国株に投資したい方は、ぜひIFAに相談してみてください。

米国株投資にはNISA口座を利用しよう

米国株投資の利益を無駄なく受け取るためには、NISAの利用も検討してみましょう。
最後は、NISAの3つの特徴をご紹介します。

  1. 投資利益をそのまま受け取れる
  2. 投資目的に合わせて選べる3種類
  3. つみたてNISAは初心者向き

投資利益をそのまま受け取れる

NISAは、投資した金融商品から発生した利益が一定期間内は非課税になる制度です。
通常、投資で得られる利益には20.315%の税金がかかります。

しかし、NISAを利用すれば利益に税金はかからなくなり、利益はそのまま受け取れるのです。

そのため、通常の投資よりも税金分がお得になる制度ともいえます。

投資目的に合わせて選べる3種類

NISAには、

  1. 一般NISA
  2. つみたてNISA
  3. ジュニアNISA

の3種類があり、投資枠や非課税期間が異なります。

投資枠 非課税期間 利用できる方
一般NISA 年間120万円まで 最長5年間 20歳以上の方
つみたてNISA 年間40円まで 最長20年間 20歳以上の方
ジュニアNISA 年間80万円まで 最長5年間 0歳~19歳の方

投資資金や投資目的に合わせて種類を選びましょう。

つみたてNISAは初心者向き

つみたてNISAは投資枠が40万円までと3種類のなかで最も低く設定されているため、まとまった資金を投資するような投資経験者よりは投資初心者に向いていると考えられます。

また、投資対象商品も、投資初心者が利用しやすいように金融庁が定めた基準をクリアした一定の投資信託に絞り込まれていることが特徴です。

どのNISAが良いかわからない方は、まずはつみたてNISAから始めてみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回は、米国株を効率良く選ぶためのスクリーニングについて解説しました。
スクリーニングでは、市場や業種・自己資本利益率(ROE)・株価収益率(PER)などのさまざまな条件を設定できます。
これらをうまく組み合わせれば、手作業でひとつずつ見ていくよりも楽に銘柄を選べるようになるでしょう。

しかし、自己資本利益率(ROE)や株価収益率(PER)などは、投資初心者にとっては難しく感じるかもしれません。
自分でスクリーニングするのはハードルが高いと感じる方は、投資信託を利用してみましょう。難しいスクリーニングの手間を省きながら米国株に投資できると考えられます。

どの投資信託が良いか迷う場合は、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談してみてください。
IFAは中立の立場から銘柄選びをサポートしてくれるため、投資目的に合った銘柄を選べるようになるでしょう。
米国株投資で効率的に資産を増やすためにも、ぜひ相談してみてください。