米国株で投資する5つのリスクと抑える方法|マネカレ

米国株で投資する5つのリスクと抑える方法

米国株の高配当に魅力を感じて投資を始める方は多くいますが、投資はリスクを把握してから始めることが重要です。
リスクを知らずに始めてしまうと、思わぬ損失を出すかもしれません。

この記事では、米国株投資で考えられる5つのリスクをご紹介します。
また、リスクを抑える方法や、リスクを抑えて米国株に投資できる可能性のある金融商品もお伝えします。

これから米国株投資を始めようかとお考えの方は、米国株の良い面ばかりでなくどんなリスクがあるか理解してから取り組みましょう。

米国株投資の5つのリスク

米国株投資のリスクとして考えられるのは次の5つです。
どんなリスクなのか詳しく見ていきましょう。

  1. 価格変動リスク
  2. 為替変動リスク
  3. カントリーリスク
  4. 信用リスク
  5. 流動性リスク

1. 価格変動リスク

価格変動リスクは、さまざまなことが原因となり株価が変動するリスクのことです。
株価は一度値下がりし、その後再び値上がりするとは限りません。
株価が大きく値下がりすれば、投資元本を下回る可能性もあります。

値下がりの原因には、企業の業績や経済状況等の変化が関係しているものと考えられます。

2. 為替変動リスク

為替変動リスクは、為替相場の変動が円換算した時価に影響するリスクのことです。
米国株投資の場合、円とドルの変動が問題となります。
投資した米国株の株価が値上がりしてドルベースで含み益があっても、為替相場の影響によっては円に換算した場合損失となる可能性があります。

たとえば株価100ドルの米国株Aを、為替レートが1ドル=100円のときに1株購入したとします。
このときに必要な資金は1万円です。
その後、米国株Aの株価が105ドルに値上がりすれば、ドルベースでは5ドルの含み益があります。
しかし、為替レートが1ドル=90円になれば、円ベースで考えると105ドル×90円=9,450円となるため、最終的には550円の損失が出てしまうのです。

もちろん、この逆のパターンで利益が出るケースも考えられます。

3. カントリーリスク

カントリーリスクは、投資対象国の政治や経済状況の変化等が原因で、株価が値下がりするリスクのことです。
津波や地震、噴火等の自然災害が原因となることもあります。

政治情勢や経済が不安定な国はカントリーリスクが高いと考えられます。
ただし、カントリーリスクはどの国も抱えていることが特徴です。

4. 信用リスク

信用リスクは、株式の発行企業の信用力が低下することで、株価が値下がりするリスクのことです。
経営状況や財務状況の変化、外部評価等が原因になると考えられます。

信用力を失って企業が倒産すれば、保有中の株式の価値がゼロになる可能性もあります。

5. 流動性リスク

流動性リスクは、流動性の低い銘柄が希望価格で売却できない・現金化できないリスクのことです。

知名度の低い銘柄の場合は取引量が少ないため、流動性リスクを抱える可能性は高いと考えられます。

また、企業の不祥事等が理由で上場が廃止される銘柄の場合でも、流動性リスクが高くなることが特徴です。
もし上場が廃止されれば市場での取引はできなくなるため、株を売りたい人ばかりが増えてしまいます。

株価は基本的に売りたい人と買いたい人のバランスで決まります。
よって、買いたい人が少なくなるほど売却が成立しにくくなるのです。

米国株投資のリスクを抑える3つの方法

笑顔のアフリカ系アメリカ人

米国株投資のリスクをできるだけ抑えるには、次の3つの方法を意識することが重要です。

  1. 分散投資する
  2. 為替ヘッジする
  3. 長期投資する

1. 分散投資する

先ずまず特定の米国株のみに投資するのではなく、複数銘柄や複数資産に分散投資することがポイントです。
複数銘柄・資産に分散投資していれば、ひとつが値下がりしても、そのほかの銘柄や資産の利益でカバーできる可能性があります。

特定銘柄のみに投資していると、ひとつの株式で価格変動リスクや信用リスク等すべてのリスクを背負うことになります。

しかし、投資対象を分散させておけば、すべての保有資産が値下がりする状況は起こりにくいため、リスクを分散させられる可能性があるのです。

2. 為替ヘッジする

為替ヘッジとは、為替変動の影響を抑えることです。
為替予約取引と呼ばれる方法を利用します。
あらかじめ将来の為替レートを予約して(確定させて)取引するため、為替相場の影響を受けにくくして取引できます。

ただし、為替ヘッジは個人では難しいとされており、ヘッジコストと呼ばれる費用がかかることが注意点です。

なお、投資信託やETFには為替ヘッジありの商品が存在します。

3. 長期投資する

一般的に、長期投資は投資リスクを抑えられるといわれています。

たとえば、米国株Aが短期間で値下がりし、その後また短期間で大きく値上がりしたとします。
もし値下がり後すぐに売却すれば、大きな損失を出してしまうでしょう。

しかし、長期投資を前提としていれば、このような短期間での価格変動に左右されることはなくなります。
短期間での取引で利益を出すのは経験者でも難しいとされているため、投資初心者はとくに覚えておきたいポイントです。

リスクを抑えて米国株に投資できる2つの金融商品

価格変動や信用リスク等、さまざまなリスクを抑えて米国株に投資するには、次の2つの金融商品の購入も検討してみましょう。
どんな金融商品か詳しく解説します。

  1. ETF
  2. 投資信託

1. ETF

ETFは株価指数等、特定の指数に連動することを目標に運用される金融商品です。
証券取引所に上場されているため、株式のように取引できます。

ETFで米国株に投資する際は、米国の株価指数に連動することを目標に運用される商品を選びましょう。
株価指数は複数銘柄から算出されているため、個別株に投資するよりもリスクを抑えられる可能性があります。

ちなみに、米国の代表的な株価指数には、NYダウやS&P500、ナスダック総合指数等があります。

2. 投資信託

投資信託は、投資家から集めたお金をひとつにまとめて、株式や債券等に投資する金融商品です。
1日1回公表される基準価額をもとに取引されます。

投資信託には複数資産が組み込まれているものや、株式のみで構成されているものがあります。
どちらであっても米国株に投資する際は、投資対象に米国株が含まれている銘柄を選びましょう。
ひとつの投資信託には複数資産や複数銘柄が組み込まれているため、ETFと同様に個別株よりもリスクを抑えられる可能性があります。

まとめ

今回は、米国株投資の5つのリスクやリスクを抑える方法等を解説しました。
投資にリスクはつきものですが、分散投資や長期投資等を意識しておけばリスクを抑えられる可能性があります。
しかし、具体的なリスクを知ってしまうと、米国株投資に取り組みづらくなる方もいるでしょう。

そんな方は、運用をプロに任せられる投資信託を利用してはいかがでしょうか?
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IFAはどの金融機関系列にも所属していないため、中立の立場から商品選びをサポートしてくれます。
安心して米国株に投資するためにも、ぜひIFAにご相談ください。

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この記事の監修者

 マネカレ編集部

マネカレ編集部による編集記事です。
マネカレは、2021年9月に開設された資産運用情報メディア。
今後も資産運用やIFAなどに関するさまざまな記事を配信してまいります。

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