資産運用

NISAに確定申告は必要?非課税制度について詳しくご紹介

(写真=masa PIXTA[ピクスタ])|210830-5

NISAやつみたてNISA口座を開設して資産運用を行う人が増えてきました。しかし、NISAで
首尾よく利益を出せたのはいいとしても、

NISAで利益が出たら確定申告が必要ではないか

と不安に思う人もいるかと思います。

この記事では、NISA初心者のために、NISAの概要やNISAにおける確定申告の考え方などをご紹介します。どれも基本的なことですが、重要なものばかりです。初心者が注意すべきポイントなども解説しますので、参考にしてください。

NISAはどんな制度?

NISAとは、Nippon Individual Savings Accountの略で、正式名称は少額投資非課税制度といいます。2014年1月からスタートした個人投資家向けの税制優遇制度のことです。

通常、株式や投資信託といった金融商品を購入し、配当金・分配金を受け取ったり、売却して譲渡益が発生した場合、配当金等や譲渡益に対して20.315%(所得税・復興特別所得税・住民税)の税金がかかります。

しかし、NISA口座で運用すると一定期間内、一定の投資額内において得た利益を非課税で受け取ることができます。
つまり、投資で得た利益に対して税金がかからないということです。

NISAには、

  1. 一般NISA
  2. つみたてNISA
  3. ジュニアNISA

の3種類があります。
無制限・無期限で非課税となるわけではなく、金融商品を購入できる限度額である非課税投資枠と投資利益に税金がかからない非課税期間は、NISAの種類ごとに違います。

確定申告とは?

確定申告とは、自身が支払わなければならない1年間の所得に対する税額を計算し、税務署に納めるべき税額を報告する手続きのことです。
確定申告の目的は納税するためなので、所得を得た人は所得に応じた税金(所得税)などを支払わなければなりません。

1年に1回行われるもので、提出年の前年の1月1日~12月31日の所得と税金を計算し、翌年の2月16日~3月15日の間に税務署に確定申告書を提出するという流れになります。

会社員や公務員など収入が給与しかないという人は、確定申告は基本不要です。
年末調整によって所得税額が確定しており、納税等も完了しているためです。

しかし、株や投資信託など、給与以外の所得(20万円以上)を得た場合は確定申告が必要となります。

口座の種類によっては確定申告が必要

通常の株や投資信託において運用される口座には3種類あります。
一般口座・特定口座(源泉徴収あり)・特定口座(源泉徴収なし)です。
株や投資信託で利益が出た場合、開設した口座の種類によっては以下のように確定申告が必要になります。

【1】一般口座

確定申告が必要

【2】特定口座 (源泉徴収あり)

確定申告は原則不要

【3】特定口座 (源泉徴収なし)

確定申告が必要

【2】の特定口座(源泉徴収あり)の場合は、源泉徴収により所得税を納税したことになるので、基本的には確定申告が必要ありません。

では、NISA口座で金融取引をした場合はどうなるのでしょう。
それは次の項目でご紹介します。

NISA口座の場合、確定申告は基本不要

NISAの確定申告に悩む女性

(写真=Ushico PIXTA[ピクスタ])|210830-5

株や投資信託で利益が出た場合、口座の種類によっては確定申告をする必要があることは先述しました。

では、NISA口座の場合はどうなのでしょう。
結論からいうとNISA口座であれば確定申告は原則不要です。
仮に取引して利益が出たとしても、基本的には確定申告は必要ありません。

NISA口座内での資産運用はそもそも非課税としての取扱いになるため、納税が一切発生しないためです。

確定申告が不要なのはNISAが非課税で運用されるからです。
しかし、NISA口座内で出た利益でも課税の対象となり確定申告が必要となる場合もあるので注意が必要になります。

課税が発生し確定申告が必要な場合がある

NISAで資産運用して得た利益は非課税ですが、NISAで投資しても利益が課税される場合もあります。
それは、配当金の受取方法を株式数比例配分方式以外にしている場合です。

配当金の受取方法には複数種類があり、そこで課税か非課税か決まります。
株式数比例配分方式以外の場合は課税の対象となり、利益が20万円以上出た場合は確定申告が必要となります。

株式数比例配分方式の場合は非課税

株式数比例配分方式とは、証券口座で配当金を受け取る方法です。
受取方法が株式数比例配分方式であれば、税金はかからず非課税となります。

自身の配当金の受取方法が株式数比例配分方式になっているかどうかは、証券会社のマイページ等で確認できるので確かめてみてください。

株式数比例配分方式以外の場合は課税の対象

ゆうちょ銀行や郵便局に配当金領収証を提示し配当金を受取る配当金領収証方式や、指定した銀行口座で受け取る登録配当金受領口座方式の場合は、課税対象となるので注意が必要です。
また、そこで利益が20万円以上出た場合は確定申告が必要となります。

配当金に関して、NISAの非課税制度の恩恵を受けることができるのは、証券口座で配当金を受け取る株式数比例配分方式のみであることを覚えておきましょう。

非課税ならではの注意点も

NISAは投資で得た利益に対して税金がかからない魅力的な制度ですが、非課税ならではの注意点も存在します。ここからは、とくに押さえておきたいポイントを2つご紹介します。

1. 損益通算ができない

NISAでは、一般口座や特定口座で保有する配当金や譲渡益と損益通算することができません。
損益通算とは、課税計算する際に、複数の投資用口座におけるそれぞれの利益と損失を相殺することです。税金を減らす節税効果が期待できます。

しかし、NISAは非課税制度なので、NISA口座で損失が生じても税務上ないものとみなされます。そのため、NISAはほかの口座との損益通算ができないのです。

2. 繰越控除ができない

通常の投資では、損失を翌年以降に繰り越して、翌年以降の利益から控除する繰越控除という制度(損失が残った年から3年間)を使うことができます。
損益通算と同じく節税の効果を期待することができます。

しかし、NISAは非課税制度なので、損失はないものと見なされ、損失は翌年以降に繰り越すことができません。

まとめ

今回は、NISAに確定申告が必要かどうかや注意すべきポイントなどを解説してきました。
NISAは非課税制度なので、基本的には確定申告は必要ありません。
しかし、配当金の受取方法を株式数比例配分方式以外にした場合は課税対象となり、配当金が20万円以上出たら確定申告が必要なので、受取方法にはくれぐれもご注意ください。

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