AppleやAmazonのようなアメリカの企業に投資したい!
そんなときに選択肢として挙がるのが米国ETF。
米国ETFならば個別株を購入せずとも、間接的にGAFA (Google・Apple・Facebook・Amazonの頭文字を集めた呼称) とされる世界的企業の株主になれるのです。
また、米国ETFを購入する場合は、新NISAを利用するのも忘れてはいけません。
この記事では、米国ETFを新NISAで購入するメリットについてご紹介します。
あわせて、
米国ETFが向いていない!
と感じた人のための投資方法もお伝えします。
投資に興味をもちはじめた方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
※当記事では、米国ETFのなかから米国株式インデックスファンドに絞って解説していきます。
今後の動向によって、情報発信・更新を随時行う予定ですので、引き続きマネカレをご利用ください。
最新情報などをはじめとしたご質問については、マネカレのお問合せフォームまたはPWM日本証券 (運営会社)で受付中です。
米国ETFと新NISAについて
米国ETFや新NISAという言葉は知っているけど、どんな制度なのかは理解していない!
という人は多いのではないでしょうか?
まずは米国ETFと新NISAとはどんなものかを見ていきましょう。
米国ETFとは
米国ETFとはアメリカの証券取引所に上場している投資信託のことです。
さまざまな指数(インデックス)に連動するように運用されています。
インデックス投資とよばれるのが一般的です。
指数
指数は、市場全体や特定の銘柄などの値動きを数値にしたもの。
どの指数を採用するかで、運用方法やリターンが異なります。
米国ETFの代表的な指数には、NYダウやS&P500などがあるので覚えておきましょう。
新NISA
NISAとは、2014年1月にスタートした少額投資非課税制度のことです。
株式や投資信託に投資することによる利益が非課税となります。
2024年からは、新制度として新NISAがスタートしました。
2つの投資枠
新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠を運用することができます。
2つの投資枠を併用することもできるので、それぞれ使い分けながら運用しましょう。
米国ETFで押さえておきたい新NISAのポイント
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度枠額 (総枠) | 1,800万円 | 1,200万円 (内数) |
非課税となる期間 | 無制限 | |
制度の併用 | 併用できる |
米国ETFを新NISAで購入するメリット
1. 投資枠分の利益が非課税になる
投資によって生まれた利益は20.315%の税金が発生してしまうのがふつうです。
新NISAの投資枠を利用して米国ETFを購入すると、投資枠分の利益が非課税にすることができます。
シミュレーション
米国ETFに投資して、10万円の利益がでたとします。
ふつうは、利益に20.315%の税金がかかってしまうため、2万315円が差し引かれてしまうのです。
新NISAで米国ETFを購入すれば、この2万315円を手元に残すことができます。
注意点
- NISAは、運用での利益が非課税になる制度です。
- 米国ETFには、外国為替のリスクやアメリカの税金制度などのデメリットもありますのでご注意ください。
2. 分散投資ができる
米国ETFは、さまざまな金融商品に投資するかたちで運用されています。
つまり分散投資をしているのと同じこと。
分散投資は、こちらの記事でも解説していますのでチェックしてみてください。
米国ETFの4つの特徴
投資をするうえで覚えておきたい米国ETFの特徴をご紹介します。
1. リアルタイム取引が可能
米国ETFは、証券取引所が開いている時間ならば、株式と同じようにリアルタイム取引が可能です。
価格の変化を見ながら取引できるため、利益が出せそうなタイミングを逃しにくいといったメリットがあります。
1日あたり何回でも取引OK
1日に何回でも取引できるのが米国ETF。
投資信託の取引は1日1回まで
基本的には、投資信託を取引できる回数は1日あたり1回までなので、覚えておきましょう。
注意点
すぐに売り注文を出すことができる米国ETFですが、
投資の基本である長期投資をしたい!
という人にとっては、リアルタイムで1日に何回も取引できることがデメリットになることもあるので注意してください。
2. 為替リスクがある
米国ETFは米ドルベースの金融商品のため、為替リスクがあります。
米国ETFを購入する場合、円を米ドルに換金する必要があるのです。
つまり、円安や円高によって、米国ETFの価格は変わっていなくても円ベースの時価は高くなったり安くなったりします。
シミュレーション
米国ETFの米ドルベースの購入価格が10ドルで変わらないと仮定して、
- 1ドル=100円から200円になったとき
- 1ドル=100円から50円になったとき
をくらべてみましょう。
1ドル=100円のときの購入価格は1,000円だった米国ETFが、1ドル=200円(円安)になれば、購入価格2,000円になります。
1ドル=100円が1ドル=50円(円高)になれば、購入価格は500円で済むのです。
このように、円とドルの相対的価値の変化が影響します。
換金するときは「為替手数料」が発生
換金のするときは所定の為替手数料が発生することもいっしょに覚えておきましょう。
3. 分配金の再投資は自ら行う
ETFは、通常の投資信託 (非上場)とは異なり、分配金は自動で再投資されません。
ETFの分配金は、信託報酬や諸経費を差し引いて、決算時にすべてが分配される仕組みとなっています。
効率よく資産運用するには、発生した利益を再投資して複利効果を狙うことも大切です。
しかし、ETFには再投資の仕組みがありません。
再投資したい場合は、自ら行う必要があるのです。
このように、取引に手間がかかる点もETFのデメリットであるといえます。
自ら再投資する場合は、買付手数料や為替手数料が発生することも覚えておきましょう。
4. アメリカと日本の税金がかかる
米国ETFを購入して利益が発生した場合、アメリカと日本の税金がそれぞれ発生してしまいます。
日本とアメリカで発生する税金の種類
国 | おもな税金の種類 | 税率 |
---|---|---|
日本 |
|
20.315% |
アメリカ |
|
10% ※実際の取引に際しては、税理士などの専門家にご確認ください。 |
「新NISA」と「外国税額控除」
新NISAを利用していれば、日本で発生する20.315%の税金はかかりません。
アメリカの税金についても、通常であれば確定申告で外国税額控除を申請することで還付されます。
注意点
新NISAでは外国税額控除が適用されません。
新NISAは非課税制度ではあるものの、米国ETFの分配金には米国の税金(10%)がかかることに注意してください。
米国ETFが向いていない人には投資信託がおすすめ
米国ETFは難しそうだな……。
そんな人には投資初心者でも取り組みやすい投資信託がおすすめです。
落ち着いて運用できる
投資信託では、購入するときの価格 (基準価格) が決定するのが1日1回のみ。
つまり取引できる回数も1日1回ということ。
1日に何回でもリアルタイムで取引できる米国ETFとちがって、つねに価格を気にする必要がないので落ち着いた運用ができます。
資産運用の基本は「長期投資」
資産運用の基本は長期投資です。
長期投資をしてみたい!
という人には、落ち着いた取引ができる投資信託からはじめてみるのがおすすめです。
積立投資しやすい
投資信託であれば、1ヶ月ごとに定額を積み立てる積立投資が可能です。
投資初心者にとっては、
購入するタイミングを判断するのはむずかしい……。
と思う人も少なくないはず。
積立投資の場合は、毎月自動で購入してくれるので、自分で判断する必要がありません。
ドルコスト平均法
積立投資の購入方法は、ドルコスト平均法を応用したもの。
ドルコスト平均法とは、一定金額ずつ継続して投資することで平均買付単価を引き下げる効果が期待できる投資手法です。
- 価格が下がったときは多くの口数を購入
- 価格が上がったときには少ない口数を購入
をすることで、平均買付単価を下げることができます。
変動する価格や感情にも左右されないので、投資初心者にとっては大きなメリットといえるでしょう。
積立投資のための「つみたて投資枠」
新NISAでは、積立投資に向いているつみたて投資枠という制度があります。
金融庁が、
長期的な資産運用に向いている!
と判断した投資信託のなかから選んで運用するしくみです。
詳細はこちらの記事で解説していますのでチェックしてみてください。
分散投資しやすい
米国ETFにも分散投資の効果はありますが、投資信託でも同様の効果を得ることが期待できます。
投資信託の仕組みは、
投資家から集めたお金を、運用のプロが株式や債券などに分散投資する。
といったもの。
投資家が運用するのではなく、ファンドマネージャーと呼ばれるプロが行うため、投資の知識が少ない初心者でも安心して購入できます。
投資信託の多くは、1円単位でも投資できるため、資金に合わせた分散投資がかんたんなことも特徴です。
投資信託の運用方法は2種類
投資信託にはインデックス型とアクティブ型の2種類の運用方法があります。
運用方法によって、めざす投資成果や必要なコストは変わりますので、それぞれの違いを把握しておきましょう。
インデックス型
インデックス型の投資信託は、特定の指数(インデックス)に連動するように運用するもの。
市場全体や特定の銘柄群の値動きに沿って運用されるため、指数と連動した投資成果が期待できます。
とはいえ、連動が目標であるために指数の動きを超えるような大きな利益は期待できません。
運用にはそれほど手間がかからないため、アクティブ型に比べてコストは安めです。
アクティブ型
アクティブ型の投資信託は、目標指数 (ベンチマーク)などを上回る運用成果を目指します。
ある特定の指数が10%値上がりしたら20%をめざす。
といったものです。
そのため、インデックス型よりも大きな利益を得られる可能性があります。
※ 最近のアクティブ型の投資信託では、対象指数 (ベンチマーク)を設定しないことが多くなっています。
リスクも大きくなるので注意
そのぶんリスクも大きくなるため、インデックス型と違って指数の下落以上の損失を出す可能性があります。
ファンドマネージャーが選定・運用する
アクティブ型のファンドは、ファンドマネージャーが銘柄選定や運用を行います。
そのほかにも、企業調査を行うアナリストや戦略を立てるストラテジストなど、多くの人が関わるのです。
人件費などがかかるため、インデックス型よりもコストは高めに設定されています。
米国株は将来性が期待できる
米国ETFや投資信託で投資をはじめるのならば、注目すべきは米国株です。
GoogleやFacebookなどといった世界的企業があることや人口の多さなど、米国株には将来性を期待させる要因が多く存在します。
米国株は日本株の約7倍の市場規模があることも特徴です。
また、アメリカの公用語は英語のため、アメリカ以外が商圏に含まれることも魅力といえます。
たとえば新たなWEBサービスが開発されれば、米国を含めた英語圏すべてのマーケットをターゲットにすることも可能です。
このような要因から、米国株の動向は常にチェックしておいたほうが良いでしょう。
新NISAを米国ETFで購入する人へ
米国ETFを購入するときに新NISAを利用すれば、投資で得た利益に対して税金がかかりません。
また、米国ETFの特徴はリアルタイム取引可能なことや為替リスクがあることなどがあります。
自分にはハードルが高い……。
と感じる人には、投資信託がおすすめです。
とはいえ、投資初心者には投資信託の商品選びや運用方法が難しいこともあります。
そんなときは、マネカレを運営しているPWM日本証券にご相談ください。
在籍しているアドバイザーなどが、中立的な視点から金融商品や運用方法のアドバイスをしてくれます。
かしこく資産運用するためにも、ぜひ相談してみてください。
承認番号: 240514-02